福島市のピアノ教室「にこにこ千穂 音楽教室 Sun Sing Smile」

福島市でピアノ教室をしております渡辺千穂です。元特別支援学校音楽科教諭の経験を生かし丁寧なレッスンを行っています。

教師として褒める。叱る。こと。

 先日、行きつけの美容院に伺った時に、20代の若い男性スタッフの方が、私に「千穂さんは、教える時に、あまり叱ったりしないような感じですね?」とおっしゃいました。この美容院では、私の以前の職業が教師で、現在、音楽教室を運営していることをスタッフの皆さんがご存知で、一か月に一度、伺った時に、「音楽教室はどうですか?」と皆さん気にかけて下さいます。私の音楽教室のチラシも、店長さんのご厚意で、置かせて頂いています。本当にありがとうございます。そして、スタッフの皆さんから、いつも親切にして頂き、若い皆さんの様々な情報を教えて頂いています。若い皆さんとお話すると、気持ちがフレッシュになって、自分も若くなった気持ちになるから不思議ですね!

 

 そして、そうです。お話を戻して、今日は、「褒めること。叱ること。」について少しだけ、お話させて頂きますね。

 

 私は、教師時代も、現在も、基本的に、褒めて人を伸ばすタイプの教師です。自分自身が、褒められて伸びるタイプなので、生徒さんにも自ずと、そのようにしています。その方の長所を見つけることも得意です。良い面を見つけて、たくさん褒めて、更に、良くなっていく生徒さんをたくさん見てきました。 

 

 また、生徒さんの得意な面がどんどん伸びると、その方の不得意な側面も、自然と上がってくるから、不思議ですね!人は、苦手なことを、どうしてできないのかと教師にガンガン言われ続けるより、得意なことを「すごいね!」と称賛されると、すごくうれしくなり、やる気が出てきて、気が付いたら、苦手なことも、以前より、出来るようになってきた!ということがあるように思います。

 

 なので、私は、基本的には、褒めて人を伸ばすタイプの教師、そして、ひとを褒めることが大好きな教師です。

 

 では、叱らないのかというと、叱ります。

教師として、褒めることも、叱ることも、両方が大事だと思います。

ただし、叱る場合に、叱り方があります。これは、教師に成り立ての頃に、先輩の先生方にしっかりと叩き込まれました。

 

  まず、教師と生徒さんの信頼関係がないうちには、決して叱ってはならないということでした。

  

 教師と生徒さんの間で一番大切なことは、お互いの信頼関係です。「初めまして!」と教師と生徒さんが出会ってから、最初にすることは、お互いの信頼関係を築くことです。そうしないで、教師が生徒さんを叱った場合、生徒さんは教師を  ”ただの嫌な人、嫌い、大嫌い” だけで終わってしまいます。

 

 そして、教師が、叱るということは、生徒さんの人格や人間性を貶めるために叱るわけではなく、単にその生徒さんの行為を変えたいがためにする教師側の行為です。

 

 例えば生徒さんが、宿題をやらないということが習慣になっている場合、やらないことが当たり前で、常にやってこいない、何回も注意しているけれど、本人はいっこうに気にせず、やらないというその行為を繰り返す。

 

 この場合、教師として、何度も、生徒さんに注意している。その生徒さんが宿題をやってきたら、更に伸びるのにもったいない。是非とも、そのやってこない行為をやってくるという行為に改善させたい。

 

 そういう場合にのみ、私は、その生徒さんを叱りました。生徒さんに、その行為を変えてほしいから。

 

 そして、ここからが大切な事です。先輩の先生方から口を酸っぱくして言われました。「必ず、フォローしなさい。叱りっぱなしではいけない」と。

 

 叱る場合、その生徒さんに対して、教師は責任があります。行為を直してもらいから叱るので、叱りっぱなしでは、生徒さんは、「嫌な先生。あんなこと言うなんて!」で終わってしまい、まったく意味がありません。

 

 叱るということは、教師側も、ものすごくエネルギーを費やすことなので、生徒さんが、その行為を直してくれる方向に進んでくれないとエネルギーの無駄遣いになってしまいます。それは、合理的ではありません。それで、フォローです!

 

 その生徒さんが、良い行為をするようになるまで、見届けなくてはなりません。宿題をやってくるようになるまで、その生徒さんに、叱った教師は責任があり、見届けるまで責任を持つ覚悟が必要なのです。そして、正しい行為(宿題をやってくる)を生徒さんが行うようになった時に、生徒さんを大いに褒めるのです。

 

「やってくるようになったね!変わったね!~さんなら、できると思ったよ。だから、この間、叱ったんだよ。すごいね!これからも続けるんだよ!」

 

 生徒さんが、せっかく身に着けた、良い行為を継続できるようになるまで見届ける。

ここまでが、叱るということです。

だから、叱ることは、結構大変なんです。

 

 生徒さんも、「先生がこの間、自分に言ったことは、自分のためを思って言ってくれたんだな。今度から気を付けよう!」となったら、「叱る」の成功です。

 

 ただし、長い教師人生で失敗もあります。言い過ぎてしまった!感情的になってしまった!等々。その度に、反省しました。そして、その反省から学びました。

 

 だから、はっきりと言うことができます。お互いの信頼関係がまず一番。相手の人格や人間性ではなく行為を叱る。

 叱った後は、必ずフォローをする。正しい行為ができるまで見届け、賞賛する。

 

 結局、最後は、生徒さんを褒めるということで、叱るが終わります。

 

 このようなことを、33年前、自分が若い頃、教師に成り立ての頃、先輩の先生方に教えて頂きました。たくさんのことを、教えていただきました。ほんとうに感謝しています。以前、「教師の力量とは?」という記事を書きましたが、教師として大切な事柄を最初に教えて頂き、私は、その後の教師人生を歩むことができました。そして、今に続いています。

 

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今日もご覧いただき、ありがとうございました。それでは、また、明日!

 

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