松田聖子さんの「赤いスイートピー」皆さん、よくご存じの歌だと思いますが、若い方は???でしょうか?1982年の大ヒット曲です。当時、私は、24歳。当時の聖子ちゃんの人気は、それは物凄いもので、女の子は、ほとんど聖子ちゃんカットしていました。何を隠そう、私でさえ、何故か、聖子ちゃんカットしていたことがありました。私は、全く、聖子ちゃんのファンではなく、むしろ、中森明菜ちゃんの方が好きだったし、3人娘では、山口百恵ちゃんが好きでした。その私でさえ、どうして、聖子ちゃんカットしていたんだろう?自分でもわかりませんが、たぶん、美容院で、美容師さんに、「今流行りのカットやってみませんか?」等と言われ、「じゃあ、お願いします。」という流れでやってしまったとしか思えません。当時の写真が出てきた時には、爆笑!爆笑!でした。
そして、私が「赤いスイートピー」をちゃんと聴いたのは、盲学校(現在は、視覚支援学校)で音楽を教えている時、たぶん、30代後半の頃のことでした。高等部の、あるクラスの音楽を担当することになり、授業の中で、授業のはじまりと授業のおわりを、生徒さんに分かりやすく伝えるために、それぞれの楽曲を決めました。高校の教科書を見ると、当時でさえ、どんどん流行りの楽曲が入っていました。やはり、音楽は、音学ではなく、音楽なんだなぁということがわかる教科書になっていました。それで、その中から、始まりの曲、少しテンポが速めで、明るく楽しい、これから楽しいことが始まることを予感させる楽曲として、カーペンターズ「Sing」。おわりの曲、少しスローテンポで終わっていく感じ、落ち着いた、しかし、決して、暗くない楽曲を探していたら、ありました!それが、「赤いスイートピー」だったんです。それから、1年間、毎回、授業の時に歌唱したので、週2回、年間70回ぐらいは歌いました。
そして、思いました。「赤いスイートピー」ってなんて素晴らしい楽曲だったんだろう!松田聖子さんが歌っていた当時は、全く気づきませんでした。作曲者は、呉田軽穂?誰?という程度でした。のちに、この呉田軽穂さんは、松任谷由実さんが、昔の米国の女優さんグレタガルボさんから自分のペンネームとして、この名前を名乗ったと知り驚きました。その程度でした。でも、生徒さんから「千穂先生、一緒に歌いましょう!」と授業の最後に純粋無垢なお地蔵様のような笑顔の男子生徒さんに誘われ、教材用カラオケCDに合わせて、一緒に歌唱すると、その歌詞の世界に見る見るうちに引き込まれました。毎回、私も、その男子生徒さんと一緒に熱唱しました!
作詞は、松本隆
1番 ♪ 春色の汽車 海 岸辺に咲いた赤いスイートピー
2番 ♪ 四月の雨 駅のベンチ 時計 翼の生えたブーツ 青春
線路の脇のつぼみの赤いスイートピー
繰り返し ♪心に春が来た日 赤いスイートピー
ざっと使われている名詞を書き出しましたが、もう!春! 青春! 初恋!
まるで、少女マンガの世界です!!!
そして、彼は、煙草の匂いのシャツを着ている。知り合って半年過ぎても手も握らない。弱点は気の弱さ。だけど彼女に、素敵な人で、生き方までもが好きだと言われる。
一体、どんな人なんだろう? 大学生? 社会人? 大学生なら何を専攻している? 社会人ならお仕事は? どんな服装でデートに来た? 一人暮らし? それとも家族と住んでいる? 等と勝手に空想してしまうのでした!
私が、歌っていて一番驚いたのは、♪何故 知り合った日から 半年過ぎても あなたって 手も握らない~のフレーズでした。すっご~くいい人ですよね!なんか、まれにみる好青年!
そして、松本隆さんは、男性。なんで、こんな歌詞カケルノダロウ!!!爽やかな初恋!
そして、2番では、わざわざ雨を降らせ、ふたりの他に誰もいない駅のベンチで、時計を見る彼に泣きそうになるという微妙な切ない恋心を歌わせる。
歌詞で、その映像をきちんと浮かび上がらせ、その世界に引き込むことができる松本隆様の繊細さ、みずみずしい感性、そして、きちんと客観性もある。とにかく凄い!素晴らしい!ということが分かりました。感動しました・・・。
そして、今、この「赤いスイートピー」を聴いたり、歌ったりする時に、盲学校の3Fの音楽室で、純粋な、歌が大好きなお地蔵様のような笑顔の男子生徒さんと楽しく歌唱したことを、懐かしく、とても、懐かしく思い出すのでした。彼は、いくつになったのだろう?
さて、皆様、この連休は、どこかにお出かけになりますか?それこそ、♪春色の汽車に乗って~♪ですか? 私は、今までも、これからも、常に、家でリゾート!家が大好きなんです!でも、近場にまた、お弁当持参で出かけようかな!
皆様、どうぞ、素敵な連休をお過ごし下さい。
ねぇねぇお母さん「赤いスイートピー」って何?と聞く猫のはっぴさん
赤毛のはっぴさん